U-Maの音楽館

No.091-099



No.091 夢色の恋


Moderato ハ長調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借 第61期投稿作品>


 第22期から投稿を始めて十年あまり。今回で40期連続の投稿となりました。主催者の風泉さんも1,2度途切れているので、多分連続投稿記録を更新しちゃったかも。これだけ長いことお付き合いいただいてますし、最近ではお題以外の作品を全く出せていない状況なので、このおかげで作曲を続けられていると言ってもいいくらい。風泉さんに感謝です。

 今回は体調不良で2週間近くもブランクがあり、少々焦りました。連続投稿もこれで途切れるか・・・と、一瞬頭を過ぎりました。それでも復帰後2週間ありましたので、一気に片付けてしまいました。やれやれ、これで一安心。気持ちを新たに50期連続を目指します。

 今回は久しぶりにEDIROL SD-20を使ってみました。サックスを使って微妙に官能的な表現をしたかったので、音作りの難しいXGよりも、最初からシーンに適した音が揃っているSDの方が合っていると思いまして。ただ、この音源はRolandが鳴り物入りで投入した割に、イマイチ浸透せず、マイナーな存在。一応GS音源では再生できる仕様にしていますが、ニュアンスはかなり違ってしまいます。XGではエレキピアノを0,32,5Chor EP1のようなデチューンされた音色に変え、ドラムスもJAZZ kitに変えるとよろしいかと。

 曲は思春期の淡い夢のような恋をイメージしたもの。恋の駆け引きでもなく、燃えるような恋でもない、憧れに近いものを。こんな時代もあったなぁ・・・と思いつつ。

 スチールギターを使い、ギターソロも入れてみましたが、ハワイアンではなく、面白い効果を狙ったものです。今回はいつもの転調と違い、G7→A♭7と、ドミナントセブンスコードを半音上げる形で転調してみました。





No.093 オーボエとピアノのためのアンダンテ


Andante con grazia 変ニ長調−イ長調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借 第63期投稿作品>


 今回のお題にも参りました。一体何度やり直したことか。

最初はピアノ曲で・・・でもイメージが続かずボツに。
次は木管四重奏で。でも訳あってボツ。
いっそのことジャズにしちゃうか。お題はアドリブ風のピアノソロで・・・けど、本格的にジャズを書いたことがないので頓挫。
お次は合奏曲でしたが、これも木管四重奏と同じ理由でボツ。

タイムリミットまで・・・あと1週間(がーん)。

もうこうなったら開き直るしかない。最初に書いたピアノ曲のお題部分を思い出しながら入力し、オーボエを重ねて何とか形を作り、その前に3連符主体の別のメロディーをくっつけてようやく形に。何とか間に合わせました。

 そんなでしたから、もう曲は適当に作ったようなもの。ただし、オーボエの表情付けはちゃんとやってます。

で、録音したのを何度か聞いていたら、以外と良い曲に思えてきたという・・・。





No.094 Space Ship


Largo ロ長調 3/4拍子


<MIDIでお題拝借 第64期投稿作品>


 64期のお題は63期同様3連リズム。私は8分の6拍子や8分の12拍子をよく使うように、3連リズムは得意なのですが、お題として固定された旋律を与えられるのはむしろ苦手。63期は何度もやり直した挙げ句「ついにリタイアか」という危機的状況の中、3連リズムで自由に旋律を創作し、そこに半ば強引にお題をくっつけた形で、何とか投稿にこぎ着けました。今回はその失敗を繰り返さないよう、最初から3連リズムを離れたわけです。具体的に言うと、超スローで旋律を奏でることにより、普通の4分の3拍子に仕立ててしまいました。

 Space Shipというタイトルはシンセサイザー独特の音を中心にしたつかみ所のないサウンドから、宇宙空間を漂う宇宙船をイメージしたものです。曲のコード進行は非常にシンプルで、トニックとドミナントが交互に表れる形(Bmaj7←→F#7sus4 or F#7)です。ただし、トニックがトライアドではなくメジャーセブンスなので、かなり曖昧な進行。これもまた、この曲のつかみ所のなさを演出しています。私の作品の中でもかなり異色な作品という位置づけになるでしょうね。





No.095 Kleine Ensemblemusik C-Dur


Allegretto-Adagio-Allegretto ハ長調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借 第65期投稿作品>


 Kleine Ensemblemusikは、ドイツ語で小さな合奏曲という意味。単楽章形式の小さな弦楽合奏曲です。タイトルが全く浮かばなかったので、曲の説明そのままです。

 チェンバロが加わっているため、編成はバロック的ですが、内容は古典派といったところでしょうか。ゆったりした中間部を挟んだA−B−Aの三部形式で、申し訳程度のコーダで締めます。全く捻りもない曲ですが、コーダでの低音弦の動きは、私としては新しい試みです。

 ハ長調は私の作品としてはそんなに多くないです。シャープ系の調性が好きで、ピアノ曲などは意図的にフラットの多い調性を選ぶことが多い。この曲も旋律をざっと打ち込んだ後、ソフトでキーを上げ下げしていましたが、結局ハ長調が一番合っていたので、そのままハ長調としました。

 最初は弦楽四重奏曲として書き始めたのですが、弦楽四重奏曲ホ長調と比べ貧弱で、あまり魅力がなかったため、合奏曲に変えて響きを豊かにし、曲の貧弱さをごまかしました。チェンバロが加わっているのも色を添えるためです。で、今回は〆切が一月延びたため、どうせなら複数の楽章を書こうと思いつき・・・しかし、結局何もせず、〆切日になってようやく送ったという・・・まったく何やってんだか。





No.096 Hibiscus mutabilis


Allegretto ニ長調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借 第66期投稿作品>


 今回のお題作りもちょっと迷走しました。最初はトランペットを主役にしたポップ曲を考え、約一月半かけて入力したのですが、何とそれをボツに。一からピアノ曲を創り始め、締め切り間際にようやく完成したのがこの曲です。これまでのピアノ曲はクラシカルな曲でしたが、この曲はクラシックから少々逸脱した感じです。なお、曲名の「Hibiscus mutabilis」は「芙蓉」の学名ですが、曲の内容とは関係ありません(爆)。よい曲名が浮かばなかったため、完成した時期にちょうど咲き始めた花の名前を拝借しました。最近、曲名がいい加減で・・・。

 三部形式の曲ですが、主部は私らしい感じで、出来も上々だと思いますが、中間部はまだまだかなぁ。低音部を16分音符で細かく動かすという、私としては新しいことをしたかったのですが・・・。まあ、もうちょっと勉強します。

 音源はいつものピアノプラグインボードで、ストレッチチューニングしたグランドピアノ・ステレオサンプリングです。





No.097 小春日和


Andantino pastorale ロ長調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借 第67期投稿作品>


 最近曲作りが迷走することばかりで、遅々として進まず。この曲もそうなりそうだったのですが、主メロをローズエレピで鳴らしたところ、なかなか良く合っていたので、以後、ローズエレピを中心として創りました。この音色はピアノプラグインボードに入っているもので、伴奏にはよく使いますが、主役にするのは珍しいです。他の音色もウッドベース、ふにゃふにゃエレピ(デチューンしたエレキピアノのアタックを消し、ビブラートを強烈にかけた音)、Bowed Pad、リコーダーと、柔らかな音ばかりを組み合わせています。色々なことをやる私ですが、こういう組み合わせが一番私らしいと思っております。

 曲は短い前奏の後、主メロを奏で、トーンを落として繰り返す際に、Bowed Padが控えめに対旋律を奏でます。短調の中間部を経て、再び長調に戻るところで、ようやくお題が登場します。間奏部では主メロの繰り返しの際に使った対旋律をリコーダーで奏で、主役にしました。

 曲名は11月(旧暦10月頃)に創ったのと、全体に柔らかい音を組み合わせていることから名付けたのですが、お題の〆切が一月延びたため、発表は新春になってしまいました(笑)。まあ、完成したのは旧暦10月中だったので、セーフかな♪

*小春は陰暦の10月のこと(太陽暦では11月頃にあたる)。この時期の、移動性高気圧に覆われて穏やかに晴れた日を小春日和という。





No.098 微睡みの午後


Moderato ハ長調 4/4拍子


 MIDIでお題拝借とは関係のない曲は、前回のIntermezzo #1から実に3年2ヶ月ぶり。もはやお題だけで精一杯なのか、それとも何かヒントがなければ曲作りが出来ないほど枯れてしまったのか。いや〜、酷い状況ですねぇ。まだそんなに老け込む年でもないのに・・・。この曲も3年くらい前にはほぼ音符入力が終わっていたのですが、もうVelの調整とかが面倒になって、かなり放置してしまいました。

 さて、この曲ですが、イントロの「ソ-ミ-ド-ミ」の音型から始まりました。これを3回繰り返す際に、ずっとCmajでも成立するのですが、1小節目はCmaj→Am、2小節目はCmaj、3小節目はCmaj→Emという異なるコードにしたところ、何か良い感じだったので、そのまま進めていきました。つまりこの曲はまずコード進行があって、メロディーは後から付けるという、私にしては珍しいやり方で創ってます。

 旋律はフルート、伴奏はローズピアノ、ウッドベース、アコギ、ドラムスの他、コーラスが混ざったPadの音を使用してます。曲名はほんわかのんびりした感じの曲だし、私自身が創っている途中、聴きながら何度か寝てしまったので(爆)。





No.099 奇妙なダンス


Moderato ト短調 4/4−3/4拍子


<MIDIでお題拝借 第68期投稿作品>


 最初からお題が登場しますが、この半音階的なお題は私の苦手とするところ。どうやってお料理しましょうか・・といくら考えてもなかなか良い考えが浮かんでこないので、とりあえずピアノスコアだけでもと思い、進めていました。が、それ以上の発展的なことは全く浮かばなかったので、結局ピアノ曲として、不本意ながらも完成させることに。主要部のリズムから何となく昔の舞曲を連想したのでこのタイトルですが、まあ、半ばいつものでっち上げみたいなもので。

 曲は単純な三部形式で、間に3拍子を挟んでみました。主部では和音をロックで言うところのパワーコードで通し、第3音を省略しています。締めの部分では8分音符で分散する形にし、少し変化を持たせました。3拍子の部分と、締めの部分は私らしさが出せたと思いますが、全体としては不本意。不完全燃焼に終わってしまいました。

 なお、この曲は私の99曲目のオリジナル曲。次が100曲目になるわけですが、さて、どんな曲になりますか。