U-Maの音楽館

No.061-070



No.061 愛しのLeia


Allegretto ヘ長調 6/8拍子


<MIDIでお題拝借・第41期投稿作品>


 再びハワイアン風です(汗)。前作「南風」よりも速めのテンポで創ってみました。が、相も変わらずハワイアンの真髄にはほど遠く・・・。

 僕はどうしちゃったんだろう。去年の冬休み、ハワイ旅行に行った際に出会ったLeiaという名の可愛らしい娘。あれから毎日のように、あの娘の少しはにかんだ笑顔が目に浮かぶ。ああ、もう一度あの娘に会いたい。会いたくてたまらない・・・っていう感じの曲だと思っていただければ。。。もちろん、全くの創作です。

 この曲も大して捻りのない展開ですが、終わりの部分は甘酸っぱい感じを出すためにちょいと工夫しました。特に最後の最後でスチールギターが奏でるFとGの不協和音はグッドアイディアだと勝手に思ってますが、いかがですか?





No.062 ハート・ブレイク


Allegretto ホ短調 2/4拍子


 作曲を始めた頃、とりあえずポップ系のアルバム1枚分の曲を創りたいなぁ・・・と、漠然とした目標を掲げてました。ほとんど頓挫しちゃってますが、この曲はその一つとして、もう7年も前に作曲したものです。詞も4年くらい前には出来ていたのですが、アレンジが全く進まず、ここまで延び延びになってました。憂鬱な歌ですが、アレンジは派手派手にしようと試みたものの、前奏だけ創ってずっと放置されたまま。もうダメかなと思っていた矢先、SC-D70を使って編集したら、意外とイメージ通りに鳴ってくれたので、そこからは一気に進みました。冷たい雨の夜、突然の別れの言葉に心打ち砕かれ街を彷徨う女を描いた曲で、私の創った歌の中では、かなり異質な雰囲気です。それ故アルバムには不可欠な曲という位置づけだったので、これが完成した今、再挑戦してみようかなぁ・・・と思ったりもしますが、もう一つの難問、メルヘンVersion2の歌詞が・・・。この曲も是非入れたいんだけど、10年以上かかってただの一節も浮かばないという。



歌詞(作詞:嶋田梨花)

1:
 Ah あなたを呼ぶ声が
 空しくこだまする
 土砂降りの冷たい雨の中
 ネオンがにじむ

 突然あなたから
 別れの言葉が
 嫌われた、ねえその訳を
 せめて教えてよ

 傘もささずに
 ずぶ濡れになって
 一人ぽつんと佇む

 どうにもならないくらい
 あなたを愛しているのに
 何がいけないの?

2:
 時には喧嘩した
 すれ違う事もあった
 でもいつかきっと結ばれる
 そう信じてたのに

 雨の降り続く
 華やかな街を
 一人あてもなく彷徨う

 道行く男たちが
 声かけてくるけど
 上の空だわ

 思い出だけが
 巡り巡って
 胸の奥に突き刺さる

 もう何も見えない
 もう何も聞こえない
 Ah 憂鬱だわ





No.063 夜想曲


Adagio - Andante - Adagio 変ニ長調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借・第42期投稿作品>


 ひらめいたのは早かったのですが、非常に難航し、結局不本意な出来のまま。練り直そうにも出てきそうにないので、これで完成ということにしてしまいました。とにかく曲の展開が不満。よいアイディアも浮かばず、結局各部分を強引に繋ぎ合わせたような曲になってしまいました。自己評価が低いのはその所為で、思いのままを曲に出来なかった事に対する不満です。サウンド的にはいかにも私らしく、特に非公開の3曲(ファンタジアU、ファンタジア第3番、Preludium)に近いものがあります。夜想曲という曲名は、ピアノの表現手法が夜想曲(nocturne)の形式を意識していることに由来しています。最初はピアノ曲として創るつもりでしたが、ちょいと・・・いや、とても力不足でした。

 この曲をMIDIで演奏する場合、第3トラックの音色がネックになります(音源依存性大)。プラグインボードも使っておりますので、できればWMAをお聴き下さい。MIDIでお聴きの場合は、第3トラックの音色をスローストリングスに替えていただいた方がよいかもしれません。





No.063b ノクターン第1番変ニ長調


Adagio - Andante - Adagio 変ニ長調 4/4拍子


 ノクターン第1番変ニ長調は、「夜想曲」を本来意図していたピアノ独奏曲に練り直したものです。主要部の音符は元の版とほとんど変えていませんが、それでもかなりイメージの違った曲になりました。変更点は大体以下の通りです。

   @ピアノ以外のパートを削除しました(当然ですが)。
   A序奏とコーダを削除しました。
   Bテンポの変化及び強弱の変化をより大きくしました。
   C元の版は二部形式でしたが、ピアノ版はBの後にA'を追加し、三部形式にしました。
   Dそのままでは響きが強すぎたので、一部、ハーフペダルを使用しました。*

         *ハーフペダルはこれに対応している音源でないと効果がありません

 一応MIDIはどんなXG音源でも聴けるようになっていますが、GS音源やSDシリーズではイマイチです。できればWMAを聴いてやって下さい。

 まだまだ「ノクターン」にはほど遠いものですが、今後も気が向いたら第2番以降を創っていきたいと思っています。





No.064 散歩道


Moderato pastorale 変ホ長調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借・第43期投稿作品>


 最近タレ気味の嶋田。今年ももう半分過ぎたのに、ようやく3曲目というペースの遅さ。元々少ない才能が、そろそろ枯渇してきたかも。後半はもう少し頑張らなければ。

 この曲はフルートとオーボエの二重奏を中心としたポップナンバーで、41期の「夕暮れの街角」と似た雰囲気を持ってます。その名の通り、いつもの道をのんびりと散歩しているというイメージです。特に捻った曲ではないですが、最後の部分で弦が重なっていくあたりは、自分でもけっこう気に入っています。

 珍しくSD-20での制作でした。この音源のソロ用音色は、すごく良いのが揃っているので、その内また使います。GS音源でも鳴るように設定してありますが、バランスなどはだいぶ変わります。特にフルートとオーボエは、音色の特性を生かすため、エクスプレッションはそれほど細かく調整していないので、他の音源で聴くと、表情が足りない感じです。できれば姉妹サイトからWMAをダウンロードしてお聴き下さい。

 珍しくと言えば、私が変ホ長調を使うのも珍しいこと。変ロ長調とか変ホ長調はマーチのイメージが染みついていて、私的には使いづらい調性だったりするのです。





No.065 あの夏


Andante lamentoso 嬰ハ短調 4/4拍子(一部4/6拍子)


 2001年の夏頃に作り始めた歌なのですが、歌詞が浮かばずに長〜いこと放置(放置期間は前作の「ハート・ブレイク」以上)。素材としては気に入っていたので、仕方なく歌詞無しで仕上げていったのですが、完成直前になって歌詞が浮かび、7年もかけてようやく日の目を見ることが出来ました。

 私の古い曲まで聴いて下さっている方はお気づきかと思いますが、この曲のCメロ(あなた今何してるの? どこにいて何を想うの?)は、「あなたに伝えたい」の終結部を流用してます。「あなたに伝えたい」はMIDIとしては全くの駄作ですが、他にもサビの旋律を「やさしさにつつまれて」に流用しているように、個人的には意外とお気に入りで、何とかこの資産を活用したくて、制作途中から使ったのです。

 嬰ハ短調と言ってますが、自然短音階的なのでホ長調にも聞こえます。和声短音階に意識が行っていなかった頃の作品なのでこんな風になってますが、結果的にあまり悲観的にならず、ちょっぴり切ない感じになったのではないかと・・・(言い訳)。

 この曲の声域はgis〜e2。歌うにはちょっと難儀するかもしれませんね。



歌詞(作詞:嶋田梨花)

1:
 青い海に 入道雲
 二人ではしゃいだ 白い浜辺
 手をつないで 歩く小道
 あなたの笑顔が 今も浮かぶよ

 思い出は消えないのに
 何故愛は儚く消えるの

 人の心は 移りゆくけど
 永遠(とわ)に褪せないで あの夏の色

 あなた今 何してるの
 何処にいて 何を思うの

2:
 君が好きと 言ってくれた
 あの場所は今も 変わらないまま

 あれから 幾年月
 あなたはもう 側にはいない

 恋の夢は ついえたけれど
 今も忘れない あの夏の声

 線香花火 儚き光りに
 遠いあの夏が 思い浮かぶの

 過ぎた時は 戻らないけど
 大切に胸に しまっておくよ

 いつの日か 会えるといいね
 あの頃の 笑顔のまま





No.066 雨の情景


Moderato ニ短調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借・第44期投稿作品>


 作曲を始めた頃、よく使っていた音色がDulcimer。今回は久しぶりにこの音色を使ってみました。作り始めた時点では和風を意識していたのですが、終わってみたらそれほどでも・・・。新しいことを試したかったのに。

 曲はあまり抑揚無く、淡々と進みますが、その進行を断ち切るように、お題が登場します。今回のお題は流れの中で使うのが私には難しかったので、唐突に雰囲気を変えるために使用しました。

 Dulcimerは左右2つのパートに分け、右はエコーのような効果を狙っています。あと、曲名ですが、後半部でDulcimer(右)が裏打ちする音が、雨だれのように聞こえたので雨の情景と名付けました。中途半端な曲になってしまいましたが、この響きは嫌いではありません。きっとまたいつか使うでしょう。その時はもそっとましな曲にしたいなぁ。。。

 この曲のMIDIは、GS/SDではDulcimerの音に伸びが無く、間の抜けた感じになると思います。XG音源か、MP3でお聴き下さい。





No.067 ノクターン第2番ヘ短調「永久の想い」


Adagio espressivo ヘ短調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借 第45期投稿作品>


 第1番は「夜想曲」のピアノ版でしたが、今回は最初からロマン派風ピアノ曲。しかも、独特の表情を意識しながら創作しましたので、第1番よりもずっと、ノクターンらしく仕上がったと思います。

 曲はまず、ヘ短調の愁いを含んだ旋律で始まりますが、少し変化させながら2度繰り返し、あっさりと中間部に移行します。

 中間部は変イ長調で、穏やかで美しい(自己評価)旋律が、弱音で奏でられます。この部分は特にお気に入りで、私の傑作の一つです。この印象的な響きを損なわず、ほとんど変化させずに展開した後、いきなり左手のアルペジオが倍速になり、ようやくお題の旋律が登場します。最初は高音、次にオクターブ下げ、若干変化させながら進行し、さらにお題の断片を弱音で奏でながら、ヘ短調の主部に戻ります。

 主部の再現は一度だけで、短いコーダを経て曲を閉じます。

 音色はいつものStGrnPSt(ストレッチチューニング、ステレオサンプリング)を用い、さらにハーフペダルの響きを採用しました。MIDI版はMU2000のスタンダードでは響きが強すぎるので、0,1,1GrdPnoKで置き換えています。一応どんな音源でも再生できると思いますが、WMAファイルでお聴きになることをお勧めします(ちょっと音は荒れてますが)。個人的にはかなりお気に入りの曲です♪

 作曲当初はタイトルの無い曲でしたが、風泉さんからのご提案で「永久の想い」と名付けました。「永久」は「とわ」に掛けてます。私のノクターンをとても気に入って何度も弾き、この曲に眠っていた表情を引き出し、さらに、ICレコーダーで試行錯誤を繰り返しながら録音して下さったとわとわさん(とわちゃん)の想い。その演奏を何度も繰り返し聴いて、私はその溢れる想いに包まれ、自然と涙がこぼれていました。こんなにまでこの曲を想って下さるなんて、作曲者としてこれほど嬉しいことは他にありません。





No.068 陽光(ハンマークラヴィアのための小品変ニ長調)


Largo 変ニ長調 4/4拍子


 自由な形式によるピアノ曲で、内容的にも散文的。ゆったりしたフレーズを気ままにつなぎ合わせたような曲です。「陽光」というタイトルは、出だしの部分で、冬〜春にかけての柔らかい日差しを連想したからなのですが、終結部で右手に細かい動きをさせることにより、キラキラした感じを出してみました。淡々とした曲ですが、私としてはなかなか好きな曲です。いつもの通りプラグインボードを使用してますので、よろしければWMAファイルをお聴き下さい。





No.069 真夜中のHighway


Allegro 変ホ短調 4/4拍子


<MIDIでお題拝借 第46期投稿作品>


 今回のお題は6/8拍子の、ややクセのあるものでしたが、ちょいと見方を変えて4/4拍子として扱うと、マイナー調の割と素直な旋律。これはロックに合うかなぁ? と思ってやり始めました。最初は特に何もイメージしていなかったのですが、効果音を入れてからはイメージが広がり、真夜中の高速を疾走するクルマという感じになりました。車種はディアブロ VTということでお願いします(曲が完全に負けているような気が・・・)。いつもの私の曲とはずいぶん違うイメージですが、まぁ、たまにはこんな曲も良いでしょう。





No.070 ピアノ三重奏曲ハ長調


     第1楽章 Allegretto ハ長調 2/4拍子
     第2楽章 Lento ハ長調 3/4拍子(データはテンポ設定の都合により3/2拍子で入力)
     第3楽章 Rondeau , Vivace - Moderato con grazia - Tempo I ハ長調 4/4−2/2拍子

<MIDIでお題拝借 第47期投稿作品>


 今回のお題は皆さん苦戦されたかと思います。私もお題を聞いた瞬間は、これをどうやって使おうか悩みましたが、インパクトのあるフレーズでしたので、とりあえずピアノで打ち込んでみたところ、序奏のテーマとして使うことを思いつき、作曲を開始。その後浮かんできた主題がピアノよりも弦向きだったので、ヴァイオリンとチェロを加え、古典的な三重奏にしてみました。お題が使われているのは第1楽章だけですが、それだけでは完成した作品にはなりませんので、続く楽章も創り、間に合わせました。私はクラシック系の作品をいくつか創っていますが、多くはロマン派的な作品であり、古典派風の作品はこれが初めてです。

第1楽章
 小さなソナタ形式による楽章です。お題を使ったピアノだけの短い序奏の後、ヴァイオリンが歯切れの良いハ長調の第1主題を奏で、大した展開も無しに流れるようなト長調の第2主題へと続きます。主題提示部は2度演奏されますが、2回目は第1主題をピアノで奏でるなど、若干の変化があります。展開部は第1主題と第2主題を変化させながら進行します。再現部は序奏の再現から始まりますが、ここはヴァイオリン、チェロが加わり、合奏となります。基本的に提示部の繰り返しですが、第2主題が主調(ハ長調)に変わっている点が、提示部とは異なります。コーダは短く、再び序奏のテーマを奏で、歯切れ良く終わります。

第2楽章
 単純な三部形式による楽章です。淡々とした主要旋律をヴァイオリンが奏で、ピアノとチェロは単純な伴奏を受け持ちます。中間部はピアノが主役となり、ヴァイオリンの対旋律が色を添えます。最後に主要主題に戻りますが、ここではチェロが主要主題を奏で、ヴァイオリンに引き渡します。特に捻りのない楽章ですが、嶋田の好みでこういう雰囲気に仕上げました。なお、この楽章は属和音で終了し、第3楽章への橋渡しをします。古典の作品ですが、かなりブルースの要素を含んでいます。

第3楽章
 ロンド形式(A-B-A-C-A-B-A)による楽章です。ロンドの主題は溌剌とした感じ、第1副主題はマイナー調、第2副主題は変ホ長調のゆったりとしたもので、第2副主題は三部形式の中間部の枠割りも兼ねています。