U-Maの音楽館

アレンジ作品について1



天国に行こう


Allegro scherzando 変ロ短調 4分の4拍子


 この曲の原典は、ショパンのピアノソナタ第2番変ロ短調作品35の第3楽章で、有名なマルシュ・フュネーブルです。えっ、ご存じない? やだなぁ、あの暗〜い曲ですよ。これを作った頃の嶋田は猛烈に落ち込んでて、ほとんどヤケクソで始めたのですが、いざ作り始めると、暗い曲が妙に明るい感じになって大爆笑。その内落ち込んでいることが馬鹿馬鹿しくなりました。原典のほぼ倍のテンポで、シャッフルビート。メロディー(ビブラフォン)パートは原典をそのまま生かし、コードを自分で入力し、SSWのアレンジデータを貼り付けて作りました。ただ、それでは少し物足りなかったので、トランペットとClaviを自分で打ち込んで完成させました。中間部はほぼ原典のまま(高音部をビブラフォン、低音部をギターが担当)です。この美しい中間部の後で、いきなり元の暗いメロが登場すると、吹き出してしまいます。なお、この作品の名付け親は、会社の上司であるW.K.さんです。





使用人の娘


Allegretto-Allegro vivace ハ長調 4分の4拍子


<MIDIでお題拝借・第27期投稿作品>


 タイトルからして元ネタが分かってしまいそうですが、それほど有名な曲でもないかな? カタロニア民謡の「商人の娘」をアレンジしたものです。民謡そのものは私も知りませんが、リョベートがアレンジした版は、クラシックギターの世界ではよく知られており、コンクールの課題曲になったりします。単純な曲ですが、意外と聴かせるのは難しいですね。

 前半はリョベート版のイメージで、シンプルなイージーリスニングですが、いきなりドラムソロが入ってその後は・・・。すみません。コード進行なんて全く分からず、出て来た音だけを頼りに打ち込みました。ベースもピアノも無茶苦茶です(爆)。自分では意外と好きな曲なのですが・・・。ちなみにこのタイトル、「商人の娘」と打ち込もうとしたところ入力ミスして・・・それを採用しました。





Bachの遁走曲


Adagio-Allegro ト短調 4分の4拍子


 別にバッハが遁走したわけではありません。昔はフーガを日本語で遁走曲と呼んでいたようです。原典は有名なフーガ ト短調BWV578。「小フーガ」と言った方が分かりやすいかな? それをロック調で。最初に第一声部だけで主題を演奏する部分はイントロ風にして、第二声部が入る所からロック調。各声部はギター、シンセブラス、リード(テナーサックス&クラリネット)、Saw Leadに割り当て、ベースとドラムスを加えました。こんな名曲をこんなにしてくれちゃって・・・ごめんなさい。





目覚めの時


Andante 変ホ長調 4分の4拍子


 原典はバッハのコラールプレリュード「目覚めよ、と我らに呼ばわる物見らの声」BWV645ですが、これ自体が同名のカンタータ(BWV140)の第4曲・コラール「シオンは物見の歌を聞く」を、バッハ自身がオルガン用に編曲したものです。主旋律(若干いじってます)をソプラノサックスに、伴奏の旋律をギターに、バスをウッドベースにそれぞれ割り当て、残りの部分をBowed Padが奏で、最後にドラムスを追加して出来上がり。ギターテクはほぼソフト頼りです。





Air on G


Allegretto ニ長調 4分の4拍子


 聴いての通り、バッハの管弦楽組曲第3番のAirで、一般にはG線上のアリアとして知られています。旋律はヴァイオリンとギターに交互に担当させ、バスはそのままですが、ギターやエレピは私のいい加減なコード進行で・・・。まぁ、お遊びということで(^_^;)





The Entertainer


Not fast ハ長調 4分の2拍子


 King of Rugtimeこと、スコット・ジョプリンの名作。誰もがご存じの親しみやすい曲。楽譜通りに打ち込んだピアノに、ウッドベース、ドラムス、ふにゃエレピ、オルゴールを加えただけの、シンプルな構成です。







Moderato ト長調 2/4拍子


 滝廉太郎先生の名作です。歌曲集・四季の春に該当する曲ですが、曲集の中でもこの曲だけが飛び抜けて有名です。明治33年(1900年)の作品で、竹島羽衣氏の美しい詩に、西洋音楽の旋律を載せた曲ですが、詩の意味や文節の違いで、微妙に旋律を変えています。日本語の歌詞を大切にした曲作りは見習いたいですね。





Shining Stars


Moderato ヘ長調 2分の2拍子


<MIDIでお題拝借・第66期投稿作品>


 アレンジ曲ではありますが、嶋田初のブラスアンサンブル曲です。途中まで創った66期のお題曲をボツにし、その主メロだけを復活させ、1日で創りました。

 序奏のピッコロトランペットの旋律が、ボツにした曲の旋律。本来これに、ベースがお題を重ねていたのですが、この曲ではホルンがお題を担当し、ピッコロトランペットに合わせます。伴奏のトロンボーン、バストロンボーン、チューバが奏でる和声は・・・、そう、パッヘルベルのカノンの和声そのものです。もうこの時点で何の曲をアレンジしているかお分かりでしょうが(汗)。そして、第一トランペットがさりげなくあの曲らしきメロディーを・・・。

 主部はトランペットとホルンが細かい音符を奏でながら8小節進行し、これを繰り返す際に、ピッコロトランペットがお馴染みの旋律を重ねます。中間部はその旋律をチューバとバストロンボーンが奏で、トロンボーンが和音を重ね、トランペットとホルンは軽やかにリズミカルな旋律を重ねます。そして再び主部に戻った際に、パッヘルベルのカノンが登場、さらにトロンボーンがお題を重ねます(一応第二トロンボーンがお題の音型そのものを奏でているのですが、かなり分かりにくいかも)。ってことで、オリジナルとは全く言えない作品ですが、MIDIでお題拝借はこれもありってことで(笑)。

 しかし、いつも思うことなのですが、YAMAHA MU2000、レガートに向いた金管の音が揃っているのに、アタックの強い音が無いんだよね。トロンボーンのお題はもっとパンチを効かせたかったのに、なんか埋もれちゃってる。私の腕が悪いのか、これが限界なのか。

 なお、引用したもう一つの曲は、18世紀末に流行した"Ah! Vous dirais-je, Maman"(あのね、お母さん)というシャンソン。ですが、瞬く間に世界中に広がり、お馴染みの曲となっています。英語では"Twinkle, twinkle, little star"(きらめく小さなお星様)という替え歌で知られ、日本でも・・・。この曲のタイトルもここから連想して付けています。





赤とんぼ


Andante 変ホ長調 3/4拍子


 ずっと前に創ったのですが、著作権の問題でずっと公開できず、2016年一杯で山田耕筰氏の著作権が切れたので、ようやく公開に至りました。まあ、この曲を知らない人はいないでしょう。説明は不要ですね。





チョコレート


Allegro 嬰ヘ長調 4/4拍子


 ピアノで遊ぶ曲としてあまりにも有名なあの曲です。でも、ネコを踏んじゃうなんてかわいそう・・。嬰ヘ長調(#6つ)または変ト長調(♭6つ)の曲で、楽譜を見ると大変そうですが、この調はピアノの黒鍵が第1,2,3,5,6音となるため、実は初心者でも弾きやすい調です。チョコレートというのはスペインでの曲名で、黒鍵ばかり使うのでこう呼ばれているそうです。最初はオルゴールですが、主要部はポップ調に仕上げました。





Pop de Concone

Country de Concone

Jazz de Concone


Allegro ロ長調 4/4拍子


 声楽の練習曲として有名なコンコーネの50番。かつて吹奏楽でサックスを吹いていた頃、旋律を歌わせる練習としてこの曲集をよく吹いていました。中でもこの2曲目は素直な旋律が好きでした。

 Popはソプラノサックスで主旋律を吹き、伴奏は自分でやりました。
 CountryはPopのソプラノサックスのみを残し、伴奏はSSWの自動伴奏作成でカントリー風に味付けしました。
 Jazzはアルトサックスに変えて、やはりSSWの自動伴奏作成でJAZZ風味にしてみました。





バッハ 前奏曲ハ長調


Moderato ハ長調 4/4拍子


 名曲コーナーの中にあるプレリュード第1番ハ長調をベースに、シンセサイザー音とベースを加えました。それだけです。





ウィリアム・バード オックスフォード伯爵のマーチ


Moderato ヘ長調 2/2拍子


 ウィリアム・バード(1543(?)−1623)は、イングランドで活躍した、ルネサンス〜初期バロック音楽の作曲家。ミサ、モテット、声楽曲の他、鍵盤楽器のための曲も多く残しています。オックスフォード伯爵のマーチは、元々はヴァージナルのための曲らしいのですが、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルが金管合奏曲として演奏し、有名になりましたので、ブラスバンド出身の方の多くがご存じでしょう。なので私のオリジナルアレンジではないのですが、昔採譜したものを頼りに打ち込んでみました。所々おかしな所があるかもしれませんが、ご容赦下さい。